幼児教育の現場について

青梅市の今井保育園の橋本園長に会ってきました。

 

橋本園長は前職の同僚で、お互いが違う道に歩んでからも刺激を与えて頂いています。

 

親の代から、園長を引き継いで3年、組織の大改革をしてきたそうです。特に職員の方達が今までやってきたこと(上から言われてやらされてきたこと)を、全く逆方向に変えるという大変革だったようなのでそれはそれは苦労したそうです。

 

ですが、その目的は「子ども達にどういう保育を提供したいか」という、一人一人の職員の方々の心のうちにある想いを実現させるということ。

 

目的がブレずに、やり切ることで結果が出る。組織の活性化のためには一人一人の個性を尊重して自由に動いてもらう。自由の前提となる大きな軸をつくる。

 

言葉にすると、曖昧に見えるかもしれないけど、このようなことを教育の現場である保育園で社外研修や社内教育に物凄く時間と労力をかけてやってきたということが素晴らしいと思います。私も、育児に関して勉強をして伝えたいものがあるという意味では同じ志を持つ同志ですので、非常に感銘を受けました。

 

僕と園長で園内を回っていると、園児が駆けて来て「園長先生~!」と抱きついていました。これが、園が上手く回っている証拠だそうです。先生が、園児を支配しているような環境だと、お客さんの方に子どもが群がるそうです。逆に、先生が常に園児を守ってくれる存在として認識されていると子どもは迷わず先生に群がる。

 

園児を支配する・・・って、考えるだに恐ろしいけど、それは強圧的にというわけではなく、一見優しくても「みんなと仲よくしなさい」「歌を歌いなさい」「こうやって遊びなさい」と決め打ちばっかりするような保育をしていたらダメだそうです。

 

信じる気持ちを伝えて、見守り、本当のピンチの時に手を差し伸べる。

 

子どもの自己肯定感を高めるために大人が何をすべきかについて、園長と語り合って、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

 

職員の方が「自分の子どもをここに入れたい。本当に素晴らしい環境だから・・・」と言っているそうです。さすがに自分の子を入れちゃうと「ママが僕の相手をしてくれない・・・」ということになり、可哀想だから無理だそうですが。

 

自分の働いている環境をそこまで素敵に出来た事は、現場の皆さんの誇りでしょうね。

 

そんな話を聞きながら、保育園の給食を御馳走になりました。

これも、手作りでとても愛情一杯。

 

今井保育園が近くにあればなぁ~と心から感じた次第です。