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住宅ローン返済 柔軟に対応

自由が丘不動産エージェント㈱タシカの名取です。新型コロナウイルスの影響による収入減により住宅ローンの支払いが困難になってしまう方の増加に備え、金融界が返済期間を延ばすなどという対応に動き出してくれているようです。フラット35を提供する住宅金融支援機構は返済期間を最長15年延長に応じるそうです。みんなで長期戦に備えようということですね。

フラット35の返済猶予

持ち家を維持するために、住宅ローンの返済は必ず必要です。住宅ローンの返済=家賃なのですから、意地でも払わなくては!!です。

 

新型コロナウイルス関連で住宅金融支援機構が受け付けた相談件数は2月から4月19日までにすでに約840件に上っているそうです。

 

金融危機に備えて設けた住宅ローンの返済特例制度を新型コロナ対策にも適用して対応してもらえるとのこと。

 

対象となるのは・勤務先の業績悪化で収入が減った人・解雇された人・病気で返済困難になった人などです。本当にヤバいと思ったら、まずは相談をしましょう!問い合わせ先は、ご自身がフラット35を借りる時に利用した提携金融機関です。HPや、返済予定表などにある連絡先にまずは問合せを!

 

≪返済特例の内容≫

■返済期間の延長最大15年

■元本返済を最長3年据え置き

■ボーナス返済の取止め

※完済時80歳までが対象

※期間延ばしても利息はかかります

 

固定金利のフラット35は、長期金利と連動します(※長期金利と固定金利参照)買ったばかりではなく、買ってから10年前後経っている方は当時の金利が高かったのでローン返済負担もかなりあるはずです。

 

10年前の金利は2.0%を超えていました。実際は、そこに団体信用生命保険に代わる保険を追加すると、実質金利は2.4%超であったはずです。今のフラット35だと、団信不可入なら1.1%団信加入で1.34%です。1%金利が違ったら返済計画も全然違いますね。

 

借入額5,000万円で比較すると2.4%⇒176,078円/月(総返済73,953,031円)、1.34%⇒149,203円(総返済62,665,386円)となります。月額の差は約2.7万円、総返済だとなんと約1,100万円もの違いです。だから先日も書いた通り、金利との戦い!なんです!

銀行の返済猶予取り組み

各銀行も住宅ローンの返済条件変更について、徐々に取り組み始めているようです。日経新聞の記事によると、三井住友銀行は顧客の収入状況に応じて毎月の返済額を減らすなどの対応方針。融資残高の約4割が住宅ローンの京葉銀行は、返済期間を延ばす等の支援を強化しているそうです。

 

他にも、住宅の着工・引渡などが遅れている物件の融資実行を先延ばししたり、つなぎ融資の金利負担を優遇するなどしているようです。

 

色々な対応をしてくれる金融機関、ありがたいですね。でも、住宅ローンが無くなるわけではありません。先延ばしをするという事は、高齢になってから払い続けなくてはいけない期間が増えるという事です。残高が勝手に減るわけではないので、将来リスクは増すのです。

 

今、目の前の危機を何とかしなくてはならないのですが、未来を見据えることもお忘れなく。

 

住宅ローンは、早く借りて早く返す!お金を貯める暇があったら早いうちに借りて返し始める!事ですね。今この瞬間に新しく家を買う決断をするのは難しい状況ですが、経済が動き始めたら、そういう決断を早められるように様々な情報を得ることも大事ですね。

 

自由が丘不動産エージェント ㈱タシカ 代表取締役 名取確