自由が丘不動産エージェント㈱タシカの名取です。みなさん外出自粛で家に居る時間が増えています。ストレスもたまっているし、そこに騒音問題があると、大変なトラブルになりかねません。絶対こうすれば安心という方法はないのだけど、対策方法について知識をつけておいても損はありません。
まず迷惑を自覚しよう
住宅の音をめぐる問題はとてもデリケートですよね。騒音は外部から指摘されて初めて気づくケースも珍しくありません。
自分では騒音だと思わないような音が、実は騒音になっているということですから、これは怖い。気づかないうちに舌打ちされていることほど怖い事はありません。
テレビの音や音楽を聴いている音など、自分では注意しているつもりでも階下やお隣さんに不快に思われてしまうというケースも多くあります。
目の前の道路や隣の家から発せられる音は、許容範囲を超えると騒音問題に発展します。許容範囲が人それぞれというところに、また問題がありますよね。
他にも、オーディオや楽器を演奏する音が隣近所に漏れると、それもまた騒音として、苦情の対象になります。迷惑をかけたり、かけられたり、常に二つの危険性を秘めています。気になる方は簡単に出来る事からでも対策をしておきましょう。
少しでも、自分・家族の行動が騒音認定される可能性があるなと思うなら、ご近所さんとの人間関係づくりなどをしっかりしておいて、許容値を上げておくことが一番の対策かもしれません!!
音の種類を考える
騒音は、「空気音」と「固体音」の二つに分けることができます。
「空気音」とは、人の会話やテレビ・楽器の演奏・工事音など、空気の振動で伝わるもの。「う~るせぇなぁ!」と声を上げて文句を言いたくなるのはコチラですよね。
「固体音」とは、床を歩く音、洗濯機の振動音やドアの開閉音など、物の振動で伝わるものを言います。 これは地味に嫌です。マンションなど、同じ建物内で壁や床が繋がっている場合にはトラブルになりがちなものですね。
こういった騒音や生活音は下記、3つ(吸音・遮音・防振)によって減少させることができます。
具体的な対策方法
●【防音方法は3種類】
① 吸音
発生した音を吸収し、反響を防ぐことで音を小さくする方法。室内での会話やオーディオなどの反響音を軽減する効果を発揮します。学校の音楽室の壁みたいな有孔ボードなども音を吸収してくれます。
② 遮音
発せられた音を跳ね返すことで、音が壁を通らないようにする防音方法。音が壁を通過するのを防ぎます。RCの壁のようなものですので、後から追加するには難しさもあります。
③ 防振
ぶつかった際などの振動の伝わりを少なくする方法。足音や洗濯機などの振動音などが階下へ伝わるのを防ぐのに効果を発揮します。地味に嫌な音である、機械音や振動音を防ぐには、これが一番。そして、対策も取りやすいので見つけたらすぐにやるべきです!
●空気音対策
空気音の騒音や生活音を軽減するには、「遮音」と「吸音」がポイント。
壁に対しては「防音シート」「吸音パネル」、窓枠・ドアの隙間に「隙間テープ」、窓からの空気音対策 「遮音カーテン」「二重サッシ」などの防音対策がおすすめです。
まぁでも、道路や線路が近いなどの場合は騒音トラブルというよりはそもそもの環境の問題です。それ以外に起きてしまう空気音の対策となると、発生源の方に対策を求める必要があるでしょうから、ちょっと難しい面もありそうです。
●個体音対策
個体音を軽減するには「防振」がポイントです。主に、「防音マット」や「防音カーペット」などで、音の発生源と伝わる先を絶縁すればいいのですね。洗濯機の振動音は「防音ゴムマット」などの防音対策がおすすめです。
防音対策のものには主にこれらの3つの防音の原理を用いて製作されています。
~防音対策アイテム~
【防音パネル】
防音パネルは、建物の外壁または、室内の壁に設置します。防音パネルの素材は、石膏ボードやアルミ、セラミックなどが用いられることが多く、正方形のパネル形状の為、取り付けが簡単・設置時間も短期間で済みます。
【防音シート】
騒音を遮る防音効果のあるシートです。騒音を発生させている住宅の壁や天井、床などに張り付けて、外部に音が漏れるのを防ぎます。
【防音材】
防音素材は、ウレタン素材で作られているものが多く、ウレタンは発泡して作られるため、その内部には細かい空洞がたくさんあり、その空洞を通過するときに音圧が低下するので防音効果があります。
【防音マット】
防音マットは床に敷き詰めて階下への音漏れを防ぐ防音対策マットです。走り回ったり、飛び跳ねたり、ドタバタと歩いてしまう小さな子供がいるマンション住まいの方にお勧めです。防音マットの構造は、衝撃を吸収することができる柔らかいくっしょでつくられています。足から床に伝わる衝撃を和らげることで音の発生を防ぎます。防音マットで防ぐことができるのは、足音に限定されると考えた方が良いです。
【コルクマット】
天然コルクで作られた防音マットの一種。ジョイント式が主流となっており、正方形のマットをつなぎ合わせて使用します。防音以外にもコルク素材は、夏涼しく、冬は暖かく過ごすことができます。高級感もあって、やっている人は満足度が高くて、おススメされることが多い気がしますね。
【防音カーペット】
基本的に用途は、防音マットと同じです。物を落とした時の落下衝撃音、歩き回るときに発生する生活音を軽減することができます。
【防音カーテン】
防音カーテンには、遮音だけでなく断熱や遮光の効果も併せ持つものが多いです。室内からの音漏れは、または外部からの騒音の侵入を防ぐ働きがあります。厚手の記事を複重層に折り重ねた構造となっており、布の間には遮音材が挟み込まれています。きちんと防音をしたい方でしたら、カーテンの上部の隙間をふさぐ防音用のカーテンレールカバーが商品化されてもいますので、併せてご利用になるとさらに防音性が高まります。
空気を読んで対策をしましょう
防音、遮音対策にはお金がかかりそうですね。 しかし、騒音を甘く見ると訴えられちゃうこともあるのです。
2008年に、マンションの上階に住む子供の足音を止めてほしいと、階下の住民が提訴しました。 この裁判で東京地裁は2012年、子供の父親に慰謝料60万円と治療費の支払いを命じました。
まず4年もそんなことで争うって…精神的にやってられません。かつ、結果60万円&治療費ですよ?!安いお金では無いですし、裁判に係る弁護士費用だってあります。合計数百万でしょう。
騒音トラブルの挙げ句に殺人事件も起きているのです。 顔を見たこともない人の音は、余計にうるさく感じるもの。 引越しをしたら、ご近所に挨拶に行く。普段から、日常の挨拶を心掛ける等々、当たり前のことが一番の対策です。そして、防音対策をしたうえで、ご近所には「うるさくてすみません」「気になったら、すぐにおっしゃってください」と声を掛けられるといいですね。
受動的に対策をするというよりも、自分が騒音の発生源になりかねないと思う方がご迷惑をかけないような対策をするというのが正しいスタンスです。
さらに、機械音対策などで、壁や床をいじる必要がある時はリフォーム屋さんなどに相談して、対策を取る必要がある場合もあると思います。自分での対策に自信がない場合は、当社にご相談いただければ「空気のリフォーム」を提唱している優秀なリフォーム会社を紹介します。空気を綺麗という点だけではなく、空気を読むこともとっても大事ですからね!
自由が丘不動産エージェント ㈱タシカ 代表取締役 名取確
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