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不動産とSDGs

自由が丘不動産エージェント㈱タシカの名取です。SDGsを正しく語れる人、手ぇあげて!!私は単語としてはよく聞くけれども説明できませんでした。調べてみるとこれが凄く素敵な目標で、世界中がもっと真剣に考えて行動すればいい世界になるだろうなぁと期待が持てるものでしたよ。日本では地方創生にもSDGsの目標を連動させています。

地方創生SDGs

「地方創生SDGs」なんか、カッコ良さげじゃないですか?!カッコいいだけじゃなくて実は崇高な理念があります。

 

人を動かすには理念が大事です。

 

リッツカールトンの圧倒的ホスピタリティの根源は、理念です。これを機にSDGsの理念についてもちょっと触れてみたいと思います。

 

そもそもSDGsとは何でしょうか?!エス・ディー・ジー・ズという言葉自体は、いろんな場面で聞くことがあると思いますが、正しく理解している人はそんなに多くないのではないかと思います。

 

2015年に国連サミットにて2030年に向けての目標として掲げられたのが、「持続可能な開発のための目標」=Sustainable Development GoalsSDGsです。

 

ここには17の具体的な目標が定められています。以下に、一覧で書いておきます。

 

1.貧困をなくそう No poverty

2.飢餓をゼロに Zero hunger

3.すべての人に健康と福祉を  Good health and well-being

4.質の高い教育をみんなに Quality education

5.ジェンダー平等を実現しよう Gender equality

6.安全な水とトイレを世界中に Clean water and sanitation

7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに Affordable and clean energy

8.働きがいも経済成長も Decent work and economic growth

9.産業と技術革新の基盤をつくろう Industry, innovation, infrastructure

10.人や国の不平等をなくそう Reduced inequalities

11.住み続けられるまちづくりを Sustainable cities and communities

12.つくる責任 つかう責任 Responsible consumption, production

13.気候変動に具体的な対策を Climate action

14.海の豊かさを守ろう Life below water

15.陸の豊かさも守ろう Life on land

16.平和と公正をすべての人に Peace, justice and strong institutions

17.パートナーシップで目標を達成しよう Partnerships for the goals

 

素晴らしい目標だなぁ、と、改めて感じます。今まさにやらなくてはならない事ばかり!日本ではジェンダーやパートナーシップが注目されがちな気がしますが・・・不動産に関してもすでにSDGsが問い入れられているんですよ。

 

「住み続けられるまちづくり」=立地適正化計画 「つくる責任 つかう責任」=空家問題 「気候変動に具体的な対策を」=ZEH対応の家

 

など、実はもうちゃんと具体的な目標達成に向けての動きが始まっています。知っているか知らないかで、かなり大きな差が出てくるところです。

 

地方創生とは、少子高齢化に歯止めをかけ、地域の人口減少と地域経済の縮小を克服し、将来にわたって成長力を確保することを目指しています。

 

地方が将来にわたって成長力を確保するには、人々が安心して暮らせるような、持続可能なまちづくりと地域活性化が重要です。

 

特に、急速な人口減少が進む地域では、くらしの基盤の維持・再生を図ることが必要です。先日、地方の別荘分譲地を見に行きました。が!全くと言っていいほど使われておらず、空き地が並ぶ別荘地の様子は少し恐怖も感じました。

 

くらしの基盤の維持・再生って一言で言っても大変な事です。

 

持続可能なまちづくりや地域活性化に向けて取組を推進するに当たってはSDGsの理念に沿って進めることが大事です。理念無くして実行無し!

 

SDGsの理念を軸に据えることで、行政・民間事業者・市民等の異なるステークホルダー間で地方創生に向けた共通言語を持つことが可能となります。政策目標の理解が進展し、自治体業務の合理的な連携が促進されます。

 

政府も2020年度からの地方創生第2期戦略でSDGsを「原動力」と位置付けたそうです。それにより、SDGsを政策に取り入れる自治体も増えています。神奈川県は少し前に「SDGsアクションで新型コロナウイルス感染症を乗り越えよう」と題して、新型コロナウイルス対策の官民の取り組みを、SDGs17のゴール(目標)ごとに整理して公表しました。

https://www.pref.kanagawa.jp/docs/bs5/sdgs_partnership.html

 

そのような効果もあってか、新型コロナウイルスの影響も終息に向かっているように感じています。

 

SDGsを正しく理解して、みんなで達成に向かっていこうという気持ちになれば、これは素晴らしい未来が待っていると感られるものになりそうですね!

 

 

テレワーク・イズ・マイ・ライフ

さて、新型コロナウイルスの影響によりテレワークが一気に普及しました。テレワーク中心の生活になったことで不動産選びにも新しい価値観が生まれています。テレワークで仕事が出来る環境であれば通勤・出勤日数が減ることも予想されます。それならば、地方に住もうという考え方が増えているように感じています。

 

確かに、週に1回あるかないかの出勤なら僕も三島に住みたいです。仕事となれば、車か新幹線で東京に出てくれば良いのですから。ゴルフで週1回三島に行けと言われたら別に余裕で行けますからその逆も然りです()

 

ですが!家族がいる限りそうはいかないですよね。学校を変えるかと言ったら…せっかく娘は国立小学校に受かって通い始めたのにあり得ないですし、今は車で1時間以内に両方の親が住んでいるし親戚なども同様ですが地方に行っちゃうとなるとその環境も変わる・・・となると厳しいですね。

 

確かに、外出自粛の際にはこのような地方の生活でも良いように感じます。しかし、新型コロナウイルスにより生活環境を大きく変えるべきかどうかは冷静にジャッジする必要があります。

 

地方に自宅を購入するというのは、都内近郊に家を買うのとは意味が違います。資産性が無い(低い)物件を買うという前提条件だという事です。SDGsで言うと「つかう責任」を果たせなくなる可能性がありますね。

 

今後、日本は「人口が激減し、家余りとなる事が確定している」という事実は忘れてはならないのです。作りっぱなしで、空き家が増えてしまっては社会問題を助長しているだけになってしまいます。

 

人口減により税収も減り、インフラ管理をやりきれないので居住区を限定するという立地適正化計画はすでに都心近郊の自治体でも策定が進んでいます。知らない人が大半だと思いますけど、エリア外の物件は将来価値0になるでしょう。

 

人口がこれから30%減っても選んでもらえる立地・物件であるかどうか、しっかりと考えて物件選びをすれば住宅ローン返済=貯蓄と出来る家が買えます。ですが、その発想を地方に当てはめるのはまず無理です。

 

確かに地方は不動産価格も安く、広くゆったりした建物が多いと思いますし、自然の多い環境だと子育てにも良いように感じます。でも子育ては、本当に自然さえあればいいのか?!都内で教育だなんだと叫んでいたのは何だったんだ?!と。

 

一方で、子育ても終了して、手元資金も潤沢にある世代の方なら、資産性を考えずに買える価格の地方の物件を買って、すぐにでも居住を移した方が豊かな人生を歩めるかもしれませんね!都内で5000万の家を売って、三島で2000万円の物件を買って、余った3000万円で人生充実するための食や趣味などに使えるなら最高かも?!

 

この数ヶ月、自粛ムードが続いてストレス溜まった分、自粛明けは少し気も緩みがちです。何となく狭い部屋に住むことに疲れてムードに流されて不動産を買うのではなく、どうせならカッコよく人生のSophisticated Desire Goals=洗練された願望のための目標】を自分で定めてみましょう。

 

カッコ良く締まったかな?!(笑)

 

 

自由が丘不動産エージェントタシカ 代表取締役 名取確